アップルパイ
2016年12月6日火曜日 NYは青森県と同じ緯度にあって、リンゴの産地です。秋のスーパーに並ぶコートランドやゴールデンデリシャスなど酸味が強く果肉が固いリンゴを買い、当時はよくタルトタタンを焼きました。そんなことを思い出しながら今回は紅玉で。大きめに切ったリンゴをスパイスや砂糖、レモン汁やオレンジジュースと合わせたら、秋から冬のホリディシーズン特有の懐かしい香りが漂ってきました。これは作る人の特権。ごろごろのリンゴをパイ生地で包み込んだらオーブンへ。意外なほどシンプルな手順でしたが、今回は歯ごたえも酸味も納得のアップルパイが出来上がりました。リンゴをそのまま閉じ込めた、そんな素朴さがアップルパイの美味しさなのだと改めて気づきました。
アップルパイはだれもが知っている通り、中身がリンゴ、外側がパイ生地のシンプルなスイーツですが、作るとなるとけっこう奥深い。私もこれまで幾多のレシピを試したけれど、「これだ!」というアップルパイに出会えないまま何年も過ごしてきました。私がひっかかっていたのは、パイ生地のサクサク感やバターの風味といった外側の部分ではなくて中身のほう。主役のはずのリンゴがパイになったとたんに歯ごたえや酸味を失って、ドロリと甘ったるいジャムのようになってしまうということでした。
で、今回はNY時代に買ったアメリカの料理本を引っ張り出してきて、それに載っているレシピで焼いてみることにしました。思えば、その本にある他の料理レシピはよく試したのに、アップルパイだけスキップしたまま。アップルパイはアメリカでごく一般的なスイーツだったせいか、こだわって作ったことがなかったのでした。
by kouribakokara
| 2016-12-06 13:36
| 食
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海外を転々とする生活が終わりました。行李箱(中国語でスーツケース)で運んだ数々のものたちとともに暮らす日本での生活をつづります。
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旧ソ連体制時代のカザフスタンの片田舎での出来事を描いた映画。背景に映し出されるステップの四季がとてもきれい。