サグラダ・ファミリア

2016年2月6日土曜日
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先日、ひとりでふらりと映画に行きました。「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」(2012年)というドキュメンタリー。
サグラダ・ファミリアはスペインのバルセロナにあるカトリック教会で、かのアントニ・ガウディが1880年代に設計し、生涯をかけて取り組んだ未完の建築物・・・そして、ガウディ亡き後も次々に工事がひき継がれ、今もなお建設中というなにやら不思議な教会です。
ふとこの映画を観る気になったのは、自分が古民家の改築をしているからだと思います。そんなこと言うと、巨匠の壮大な建築物とどう関係あるのかと発想の飛躍を笑われそうです。でも、初期の建築がおそらくは江戸期まで遡ると言われた小さな古民家だって、名も無き大工さんや左官屋さんの知恵と技術が詰まっています。「古民家再生」とは言え、その家で自分が生活するとなると、古い梁を途中で切り取って階段をつけたり、天井に断熱材を入れたり、薪ストーブの煙突のために屋根に穴をあけたりということになってきて、私の中では「再生」と言いつつ「壊している」のではという後ろめたさが芽生えていました。
映画は、ガウディの描いた教会の全貌を探るためスペイン内戦で瓦礫となったガウディ作の模型を復元する人、それをもとに外壁を飾る彫刻を造る人、3DのIT技術を駆使して全体像を描く技術者、窓を飾るステンドグラスの原案を練る画家やそれを忠実に製作する職人たち、建設現場を監督する人、総指揮をとる設計責任者などの日々を描き出していました。その人たちの語る言葉の一つ一つがとても印象的でした。
サグラダ・ファミリアは2026年に完成予定だそうです。ガウディが着工してから実に144年目、ガウディ没後100年目に当たる年です。「神は急いでおられない。焦らなくていい」これはガウディの言葉。この教会の建設に携わる人たちは、きっとこの言葉に導かれて気の遠くなる仕事を続けてきたのでしょう。人の命には限りがあり、必ずしも最初の理想や形がそのまま引き継がれるわけではないけれど、その時代、その世代の人たちが懸命に取り組むプロセスがおもしろい・・・サグラダ・ファミリアは時の流れ、時代の変化を体現したような教会です。
by kouribakokara | 2016-02-06 10:23 | Comments(0)


海外を転々とする生活が終わりました。行李箱(中国語でスーツケース)で運んだ数々のものたちとともに暮らす日本での生活をつづります。


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