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奥琵琶湖

2018年8月18日土曜日

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お盆前のこと、琵琶湖の西岸をドライブし、以前から行きたかった奥琵琶湖に足を延ばしました。琵琶湖西岸の道を和邇(わに)あたりから北上するにつれ、昔へ・・・それも明治期とか江戸期ではなく、ひとっ飛びに飛鳥時代や古墳時代に戻って行くような気分になるのは、白洲正子の『近江山河抄』のイメージが私の頭のなかで膨らんでいくからなのでしょう。でも、高島を過ぎたあたりからは観光地としての琵琶湖はすっかり姿をひそめ、湖の色も空気感も変わっていくのは確かです。
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琵琶湖北端にある菅浦温泉で1泊し、翌朝涼しいうちに「隠れ里」の菅浦集落に出かけました。菅浦は鎌倉期以降に形成された自治的な「惣村」で、今も集落の東西に出入口を示す「四足門」が残っています。戦乱や盗賊から自衛するための惣ですから、この門で部外者の立ち入りを監視していたとのこと。西側の門のそばには長くゆるやかに上る参道の奥に須賀神社があって、参拝途中にふり返ると木立の間から入り江の静かな湖面が見渡せました。神社はとても立派な造りで、本殿への参拝は靴を脱いで苔むした石段を上がるよう指示されています。そんなところからも、惣村の精神的な支えになってきた信仰と決まり事の厳格さが感じられました。
それにしても、ふだんから都会と一線を画して暮らしながら、旅先も人の集まらないところばかりに行きたくなるのはどうしてでしょう。

by kouribakokara | 2018-08-18 11:36 | | Comments(0)


海外を転々とする生活が終わりました。行李箱(中国語でスーツケース)で運んだ数々のものたちとともに暮らす日本での生活をつづります。


by kouribakokara

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