自分で決める
2019年6月26日水曜日
『投資なんかおやめなさい』(荻原博子著 新潮新書)を読み終えて、なかなか面白かった~と思ったちょうどその頃、「老後の資金は2000万円必要」という報告書が金融庁から出たというニュースが流れました。それを政府がもみ消そうとし、でも年金だけでは長い老後を暮らしていけないよと識者が言い、マスコミが騒ぎに乗じ・・・。こんな報道にあたふたする中高年がいっぱいいるとしたら、年金を支える若い世代は将来に夢も意欲もなくすだろうなと思います。いいじゃないの、貯蓄が少なくても、高級旅館に泊まるような旅行に行かなくても、長く楽しく生きるための術はほかにもあるでしょ、と言い放つ中高年がもっと増えないといけないのではと思うのです。
金融庁はどんな暮らしを想定して2000万円という数字を持ち出したのでしょう。今の暮らしや社会の無駄と余剰をそぎ落としもせずに人生百年時代をみんなで生きるとしたら、ひとの命が尽きる前に環境や社会の命運が尽きてしまいそう。都会は便利で田舎は不便とか、年をとったら駅近に住むのが安心とか、老後の暮らしを語る時の世間の平均的根拠は、私たちの親やさらにその前の世代が過ごしてきた過去に偏って想定されているように思います。高齢化、人手不足が進む今後は自動運転車が走り、弱った筋肉を補助して寝たきりにならないような装具も普及するはず。地震などの災害時、都会の高層ビルに高齢者が大勢いることのリスクはすでに指摘されているし、救助や救援物資を集中させることも大変です。普段からお金でサービスやモノを得るだけの暮らしを続けると、お金があってモノやサービスがない時、生きる知恵と力が脆弱になった人が溢れてしまいます。非常事態に強くてなんとか生きていける力のある人を増やすこと(もちろんそんな年寄りも増やすこと)のほうが、個人の長い人生にとっても高齢化社会にとっても頼もしいはず。そんなことをよーく考えて、私は自分で日々の暮らし方を決めたいと思っています。
by kouribakokara
| 2019-06-26 11:25
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海外を転々とする生活が終わりました。行李箱(中国語でスーツケース)で運んだ数々のものたちとともに暮らす日本での生活をつづります。
by kouribakokara
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http://movies.nytimes.com/2011/03/18/movies/the-gift-to-stalin-story-of-a-jewish-boy-review.html
「The Gift to Stalin」
旧ソ連体制時代のカザフスタンの片田舎での出来事を描いた映画。背景に映し出されるステップの四季がとてもきれい。